振り込め詐欺や、オレオレ詐欺などは、ニュースでもすぐに話題になるのでその手口はよく知られています。だから自分は大丈夫!と安心していも、昨今の詐欺は、すぐに新たな手口を思いつくものです。
インターネット利用人口が爆発的に増え、スマートフォンなどの手軽なデバイスでネットに接続できる現在では、詐欺の手口もインターネット空間に浸透してきます。
いま、新たな詐欺行為の手口として狙われてしまったのが、EC最大手Amazonのギフト券。どんな風に詐欺に利用されてしまうのか、自分が詐欺にひっかからないためにも、その手口を見てみましょう。
常套手段 アダルトサイトの料金未払い催促
人間の心理にうまくつけ込み、いつまで経ってもひっかかる人が絶えないのが、アダルトサイトという名称を用いた各種の「脅迫」です。
「以前利用したアダルトサイトの料金が支払われていません。10万円になります」
まず詐欺だと疑うはずですが、ひっかかる人は、どうしてもひっかかるようです。
「たしかに何カ月か前にあの動画を観た」とか
「もしかして先週のあのリンクか?」とか
誰にもちょっとは身に覚えのあることをエサする、この手口は昔からあります。ですが、お金をだまし取る方法が、ある意味で斬新なのです。
銀行口座や手渡しといった昔ながらのやり口ではなく「Amazonギフト券を購入しろ。その番号を教えろ」というやり方がそれです。
ギフト券詐欺の手口 コンビニでギフト券を購入させる
Amazonギフト券は、コンビニでも手に入るという利便性があります。
>>Amazonギフト券・ギフトカードはコンビニでも!買い方、使い方を解説!
また、額面5万円という高額なギフト券もあり、更に50万円まで金額を指定できるバリアブルタイプと呼ばれるカードも用意されています。
詐欺グループは、コンビニでAmazonギフト券を〇万円分、購入するように迫ります。ギフト券自体は簡単に買えるので、たとえば5万円のギフト券を2枚、購入したとします。
すると詐欺グループは、そのギフト券の裏に表示されている14文字か、15文字の番号を聞き出そうとします。
メールで送るように言ってきたり、またはFAXで送信しろだったり、電話口で伝えろだったりと、様々な手を使ってくるとおもいますが、ポイントは「ギフト券の番号を知らせ」という、その一点です。
この番号を、言われたままに詐欺グループに教えてしまうと……
その時点で、10万円分のギフト券の額面が、詐欺グループに渡ってしまいました。
なぜそうなるのでしょうか?
ギフト券番号は お金そのものです
詐欺グループに番号が渡ったら、もう10万円は詐欺グループのものになったも同然です。
なぜならその番号を、詐欺グループが使用しているAmazonアカウントに入力してしまえば、入力されたアカウントに残高として記録されることになるからです。
これで、ギフト券10万円の額面が、あっさりと詐欺グループが利用できる状態になってしまいました。
「あ! 騙されたと」と気づいた時には、手元に残っているのは、事実上、額面ゼロのギフト券のみということになってしまいます。
とにかくやれるだけの手を打つ その対応方法
詐欺グループにとっては手軽な、ギフト券番号を騙しとる手口ですが、もし自分がそんな被害にあった場合には、打てるだけの手を打ってみましょう。
ギフト券番号を自分のアカウントに入力 使える状態か試す
真っ先に、手元にあるギフト券番号を、自分のAmazonアカウントにログインして、登録できるかどうか必ず確認してみます。
ギフト券登録のやり方と残高の確認方法
- Amazonにログインします
- 「お支払い方法の設定」項目から「アカウントに登録」をクリックします
- ギフト券番号を窓に入力します
ギフト券の番号が、詐欺グループの利用しているアカウントに登録されている前だと、額面分の残高が自分のアカウントに表示されます。
しかし登録されてしまった後だと、その番号は使えないことが分かります。すでに詐欺グループが番号を登録してしまった後、ということになります。
>>Amazonギフト券・ギフトカードの登録方法!登録してからの使い方についても!
Amazonに相談し、被害にあった事実を伝えましょう
ギフト券番号が騙し取られたなら、警察に相談してその事実を伝えておいたほうがいいかもしれません。様々な事情があって警察に相談するのはイヤだとしても、すくなくともAmazonには連絡しておきましょう。
Amazonカスタマーセンターに連絡をするという面倒はありますが、騙し取られたギフト券番号を伝えることで、Amazon側も何らかの対応が可能になるケースも、ないとは言えません。
Amazonギフト券の詐欺が怖いと話題になれば、Amazonに良いことは何もないからです。騙された額面が戻ってくる保証はありませんが、そのような詐欺行為を防ぐためにも、できるだけの事後対策をとってみましょう。
「最初から騙されなければいい」と言ってしまえばそこまですが、いつどこで、どんな手口で騙されるかは、予想のできないところです。
便利なAmazonギフト券の、こんな意外な詐欺の手口にひっかからないよう、十分に気をつけましょう。